HISTORY

1675年(延宝3年)創業。伏見で最も古い歴史をもつ造り酒屋です。
創業当時は、平安京造営にともない羅生門からまっすぐ南へ伸びるようにつくられた
「鳥羽作道」に面した場所に酒蔵と母屋をもち、
酒屋「増田德兵衞」と米屋「米屋弥兵衞」のふたつの屋号で商いをしていました。

江戸時代後期には京から西国へと向かう公家の中宿も務めるようになりました。
「月の桂」の銘は、ご縁のあった公家、姉小路有長(あねのこうじありなが)が
「かげ清き月の嘉都良の川水を夜々汲みて世々に栄えむ」と詠んだ歌にちなんでいます。

1868年(慶応4年)には鳥羽伏見の戦いで罹災したものの、現在地にて再興。
明治以降、酒仙として知られる多くの名だたる作家や墨客に愛され、
歴代当主もまた、彼らとの交流を通して芸術文化先般に対する感性を磨き、
今も蔵には酒器や古文書、浮世絵、交流の記録が多数残されています。

1964年(昭和39年)には13代目が日本で初めての「スパークリングにごり酒」を発明。
さらに翌年には磁器の甕で長期熟成させた「純米大吟醸古酒」を貯蔵開始するなど、
新ジャンルを確立し両者の“元祖”として伝統を守り続けています。
近年では地元産の酒米の復活・栽培や、低アルコール酒開発などにも着手し、
伝統の酒造りと現代的な感性を融合させた味わいを追求しています。